こんにちは、清原です。
顔の赤みが気になる疾患の代表は酒さですが、他にもアトピー性皮膚炎や尋常性ざ瘡(にきび)などもあります。そんな方々にとって、乾燥対策は必須ですが、ヘパリン類似物質は血流を改善するので赤ら顔の方は避けたいですし、尿素は刺激感があるので顔には使いにくいです。ワセリンを使うことが多いですが、べたつきが気になります。
そこで、当院では親水クリームを入荷しました。
このような白いクリームです。
皮膚科では昔からある、ロングセラー商品です。ワセリン25%に保湿成分や乳化剤、精製水などを添加し、クリーム状にしたもので、ワセリンベースであるにも関わらず、クリーム状で塗りやすいことが特徴です。ワセリンやヒルドイドソフト軟膏に比べると、かなりさらっとしています。私の場合、刺激感を感じずに使用できています。においもありません。
また、含有水分の蒸発により皮膚を冷却するので、消炎および止痒効果があります。
つまり赤ら顔にいい理由は
①冷却効果があるため、消炎(炎症をおさえる)および止痒(かゆみを鎮める)効果があること。
②べたつかないので、外用剤(ロゼックスゲルなど)を重ね塗りしやすいこと。
が、あります。
注意点としては、クリームベースなのでじゅくじゅくした発疹には刺激が出やすいということです。悪化してじゅくじゅくした発疹には親水クリームは避けてくださいね。
市販されていませんが、当院で処方できます。保険適応ありです。