こんにちは、清原です。
トレチノインはビタミンAであるレチノールの誘導体です。 その生理活性はレチノールの約50~100倍ともいわれています。
トレチノインには、以下のような効果があります。
①アメリカでは古くからニキビ治療の薬として扱われてきました。トレチノインを塗布することで、皮脂腺の働きを抑えることで皮脂の分泌を抑えたり、角質をはがしたりします。この効果によってニキビ・毛穴の改善が期待できるのです。
②皮膚のハリ・潤い・シワの改善効果が期待できます。真皮内でコラーゲンやエラスチンの分泌を高めてくれるため、長期的にみていくと、皮膚にハリが生まれたり、小じわを改善したりといった効果が期待できるのです。これに加えて表皮の角化細胞を増殖させて表皮を厚くすることで、表皮内でのヒアルロン酸などの粘液性物質の分泌を高めてくれるため、皮膚の潤いUPの効果も期待できます。
③シミに対して高い改善効果が期待できます。シミを薄くする方法としては、ターンオーバーが起こることによって得られる脱色素効果が効果的です。通常、皮膚がターンオーバーをするまで約4~6週間ほどかかるのですが、トレチノインを使用することで表皮角化細胞が増殖促進され、ターンオーバーが促進されます。
皮膚を整える万能選手ですね!ただし注意点としては、レチノイド反応(塗り始めから2週間くらいに出やすい皮膚の赤み、皮むけ)が出ることがあります。
そしてもう1点。トレチノインの「内服」は催奇形性を起こす可能性があります。外用の場合はごく微量ですが、安全性を考慮し、妊娠中、授乳中、また、妊娠の可能性のある方にはご使用を避けてくださいね。