手汗でお悩みの方も、治療薬があります。

おはようございます、清原です。

手汗で紙が湿って字が書きにくい、スマホの操作に困る、手をつなぐのを避けてしまう・・・生活に支障をきたすほどの大きな悩みです。これらの症状に当てはまる方は、限局性手掌多汗症として、保険適応での治療が受けられるかもしれません。

この↑アポハイドローションは原発性手掌多汗症の治療に用いる外用薬です。1日1回、就寝前に手のひらに塗布することで、発汗の促進を抑制する効果が期待できます。2023年6月に保険適用になりました。

アポハイドローションによる発汗の抑制効果は、有効成分「オキシブチニン塩酸塩」によるものです。手のひらの汗は、交感神経が活発になることで神経伝達物質「アセチルコリン」が放出され、エクリン汗腺の受容体に結合して発汗します。オキシブチニン塩酸塩は、アセチルコリンが受容体に結合することを防ぐ「抗コリン作用」を発揮することで、発汗を抑制します。

多汗症の診断基準は、日本皮膚科学会ガイドラインにて下記のように定められています。

以下の6つの項目のうち2つ以上当てはまること、明らかな原因がないまま身体の一部分だけ過剰な発汗が6ヶ月以上続いていることが、局所多汗症の診断基準です。

  1. 最初に症状が現れたのが25歳以下である
  2. 左右対称に発汗が現れる
  3. 睡眠中は発汗が止まっている
  4. 1週間に1回以上、多汗のエピソードがある
  5. 家族歴がある
  6. 多汗によって日常生活に支障をきたしている

アポハイドローションを塗ったあとは、起床後に手を洗うまでの間、塗った部分以外に触れないようにしましょう。眼や口、顔や髪の毛に触るのは避けて、万が一眼に入った場合は直ちに水で洗い流してください(大事です!)。心配な方は、アイマスクをするのもアリです。ただし、気密性の高い手袋を着用は禁止されています。また、塗った後、就寝中にトイレに起きた際は手洗いしてから用を足してください。そして、塗り直さないでください、塗りすぎになります(大事です!)。

詳細は受診の際にもご説明いたしますね。

また、多汗症はわきと手のひらと両方発症している方も多いです。昨日の腋窩多汗症の薬と、本日ご紹介の手掌多汗症の薬は併用可能です。両方でお悩みの方も、ぜひご相談くださいね。

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